指揮者コラムのページ

合唱団あるの指揮者による
〜 日々思ったことをつづったコラム 〜

命日 2011年09月13日(火)

  1年ぶりに書くことになります。

 今日は田畑政治の命日です。2006年にこのコラムを書き始めて、毎年この日だけはコラムを書いてきたような気がします(抜けていたらごめんなさい)。
 毎年同じような気持ちでこの日を迎え、朝、墓参りに行きます。今朝は、西の空に中秋の名月が、鈍い光を放ちながらこちらの方を見ていました。たぶん12年前も同じような月があったのでしょうね・・・・・。車の中からその月を見ていると、彼も月の光と一緒になって、私たちを眺めているのだろうなと・・・そう思うとため息が出てきました。

 月は12年前と同じでも、それを見ている私たちはずいぶん変わってしまいました。それは、歳をとってしまった・・・とも言いますが、最近身体のあちこちが軋み始めています。耳や足、内臓・・・・・・頭    節制が必要です。


 さて、先日15年以上ぶりに、あるの卒業生の方と再会しました。あるの初期を共にした人です。本当に久しぶりでしたが、元気そうだったので喜ばしい限りです。その方から、「コラム最近書いてないじゃん」「ちゃんと読んでいるのだから書いてよ〜」と。 そうですね、転勤して以来書く意欲も出ないくらい色々なことがありましたが、最近少し落ち着いてきましたので、また書き始めようかなと思っています。ひと月に1本のペースで書くことができればと思いますが、・・・・・・。 それが実現できるかどうか、1年後を見てください。
 それでは今後ともよろしくお願いいたします。          ふくはら
 

9月13日 2010年09月13日(月)

  今日は9月13日です。
田畑政治が逝ってしまって、なんと11年が過ぎてしまいました。毎年書きますが、早いものです。今の自分には振り返って感慨にふける余裕もありません。
思い起こせば、11年前の今日も転勤したばかりの学校で、いきなり大役を振られて、朝から走り回っていました。そんなときに電話がかかってきたのです。真っ白になった瞬間でした。(思い出すのも辛い瞬間です)
 あれから11年、新たに転勤したての今の自分に、11年前の自分が重なって見えます。でも、たぶん今の方が以前より大変な状態に置かれています。11年間に自分がどれほど成長してきたのでしょうか・・・・。そう思うと、恥ずかしい。

 私の家のトイレの扉を開くと、田畑の写真がどんと見えます。 知らない人のために説明すると、トイレの中ではなく、トイレから出たところにあります。時々その写真と語るのですが、写真の中の彼は何も語ってくれません・・・・。当たり前です、ほんとに語り合っていたら、怖いことになってしまいます。
 昨日、あるの練習で最後に「九月の歌」を歌いました。情けないことに振り間違えてしまいました・・・・。トイレで語り合っていたら、「なんしょ〜るん!」と怒られるに違いありません。あるの皆さん、ごめんなさい。



 さて、余裕のない福原は、最近のんびりと音楽を聴く時間もありません。困ったものです。
 でも、平安の日にふさわしい音楽を1曲。
 皆さんは、アメリカのルネ・クローゼン(Rene Clausen)という作曲家をご存じでしょうか? たくさんの合唱曲を作曲しています。あるは、これまでこの作曲家の曲を5曲取り上げてきました。11月に名古屋で開く合唱団MIWOとのジョイントコンサートでも取り上げます。“In pace”という曲ですが、これがなかなかの名曲で、一度聞くと忘れられなくなってしまう人も多いように思います(まあ、人それぞれで、テンポのゆったりしたこの雰囲気になかなかついて行けない人もいることでしょう・・・)。聴かれたことのない方は、是非11月14日のジョイントコンサートへお出でください。お待ちしております。

では、今日ももう少しで終わりです。      ふくはら
 

メサイア 2010年09月03日(金)

   今日は9月3日です。なんと前回から、また半年たってしまいました。この約半年の間には本当に色々なことがありました。これからも色々とありそうです。ふ〜
 何が色々とあったかは、いちいち書きませんが、職場が変わったことは大きな出来事でした。そのお陰で、4月以降の5ヶ月に、今まで経験したことのないことをたくさん経験させていただきました。それについてもいちいち書きません・・・・。

 さて、昨日注文していたCDが10枚ほど、イギリスから届きました。届くのを楽しみにしていましたが、その中に、スウェーデンのサンドストレムの曲があります。なんと、サンドストレムの“メサイア”です。サンドストレムには、今年あるでも取り組んだ、バッハのモテットと「同名」曲シリーズのモテットがあります。なかなかすばらしい曲なのですが、簡単にはできません。 「メサイア」というのを見て、びっくりしました。最初は、サンドストレムが指揮して、メサイアの演奏でもしているのかと思いましたが、どうやら違う・・・・。何が起こったのかわからないまま、なにやら怖いもの見たさの気持ちもあり、注文しました。そのCDが届いたのです。
 真っ先に聴きました。「これはなかなかおもしろい」かもしれません。室内楽オケの伴奏です。パーカッションや金管が大活躍です。でも、決してうるさいわけではありません。メサイアの物語に合わせて効果的に使われている感じでしょうか。メサイアという映画の映画音楽ともいえる感じでしょう。広響(広島交響楽団)がやろうと言ってくれないかしら・・・・。そんな話でもない限り、わたしたちには出来ないのでしょうね・・。 

 さらに、さて、毎日暑い日が続き、ふくはらはばて気味です。皆さんはいかがですか?上記の「メサイア」は暑さ解消とはいかない曲です。暑すぎて、音楽を聴く気にもなれないというのが正直なところでしょうか。忙しいのが輪をかけているかもしれませんね。
 涼しくなる曲・・・・・   
 あっ、6月にあったあるの定期演奏会のCDも届きました。これなんか涼しさを通り越して、ひやっとしそうです。 では、また。      ふくはら
 

ガーディナー万歳 2010年02月05日(金)

  節分も過ぎ去り、春になっていくのかと思いきや、昨日は寒かったですね。学校で夜、校門の立ち番というのがあるのですが、昨日は異常に冷たかったですね。私は末端冷え性ではありませんが、立ち番をしていると足先から冷たくなってくるのがわかります。あ〜、寒い寒い。

 さて、熱くなってくるようなCDを1枚。
 皆さんは、バッハのブランデンブルク協奏曲を聴かれたことありますか? バッハの代表作のひとつでしょうし、好きな曲でもありますが、私にとって、そんなにたびたび聴く曲ではありません。最近、ガーディナーによる衝撃的な演奏のCDが発売されました。ガーディナーによると、彼はこの曲を録音することをいままで避けてきたらしい。指揮者として全曲を指揮することにあまり意味がないと考えられているようで、実際、6番まである全曲のうち、第1番と第2番しか指揮をしていないそうです。後の曲は、ソリストなどのアンサンブルに任されているようです。しかし、このCDの演奏の魅力は、ガーディナーらしい、明るく熱のこもった、刺激的な演奏がどの曲でも聴けることでしょう。今までの演奏では聴いたことのないような音、楽器の動きが明確に聞こえてくるのです。これは本当にすばらしい。個別の演奏の評価を出来る能力はありませんが、ひとつだけ言わせてもらうと、第4番のリコーダーのソロがまたすばらしいのです。こんな音楽ができるって、演奏している人たちは楽しくって仕方がない感じでしょうね。そんな音楽を私たちもしたいものです・・・・・・。
 ガーディナーのこの快演は、私にとって、20年ぐらい前でしょうか、バッハのクリスマスオラトリオのCDを聴いたとき以来です。ガーディナーのこのクリスマスオラトリオの演奏も非常にすばらしかった。曲の冒頭のティンパニの連打から、音楽に引きずり込まれるような感覚でした。クリスマスの喜びが溢れるといった感じです。今回のブランデンブルクも、似たイメージを感じます。後は実際に購入して聴いてみてください。是非是非。

☆CDデータ
バッハ:ブランデンブルク協奏曲 全曲
  イングリッシュ・バロック・ソロイスツ
  エリオット・がーディナー
    Soli Deo Gloria  SDG707  
 

冬ごもり 2010年01月25日(月)

  広島県合唱連盟とエリザベト音楽大学が共催する、『ヴォーカルアンサンブルコンテスト in ひろしま』が、今年も3月14日にあります。俗にアンコンというこの行事は、吹奏楽の方が広島では盛んに行われてきました。吹奏楽連盟のアンコンは、5日間ぐらいありますから、担当する人も、裏方の人も大変ですね。もちろん交替でサポートされているのでしょうが、私たちのアンコンが5日間もあったら、私は立ち直れませんね・・・。

 さて、前回コラムを書いて半年以上が経ってしまいました。これは大変なことです。最近団内の人だけでなく、団外の人からも、「『エレルヘイン』のコラムから書かれてませんね〜」という言葉を何度か頂きました。大変なことです。まずいです。 いえ、コラムを書いていないということではなく、団外の人が読んでいるということがです。こんな稚拙な文章を読まれるとまずいですよね・・・・・。へへ・・・・

 では、改めまして、『あけましておめでとうございます』今年はどんな歌との巡り会いがあるでしょうか。歌を通して色々な人との出会いもありますね・・・、楽しみです。
 今年のあるの行事は、3月7日の「第15回教会演奏会」、3月20日から22日の「コーラスガーデン in SAGA」(佐賀市に遠征です、たくさんの合唱団との出会いが楽しみです。)、6月12日の「第24回定期演奏会」、11月14日の合唱団MIWOとの2回目のジョイントコンサート(演奏会名はまだ決まっていません、これは名古屋のしらかわホールでの演奏会です。大谷先生やMIWOの皆さんとの再会が超楽しみです。)。大きな行事だけでもこんな感じです。今年も忙しい感じですね。

 この半年の間に新たなCDが山と積まれています。新たな作曲家、曲との出会いもありました。世の中凄い曲がたくさんありますよね・・・・  また、少しずつ紹介していきます。 ・・・・・・・たぶん次は、半年後にはならないはずです・・・・・・たぶん。

            では   ふくはら
 

エレルヘイン少女合唱団 2009年08月21日(金)

   広島にエレルヘイン少女合唱団がやってきました(この合唱団、昔から名前を知っていたものの、いつの間にか私の頭の中では、「エルへレイン」と名前を変えていました)。広島県合唱連盟の国際協力事業としてこの合唱団の演奏会が実現したのですが、なんとこの日は8月6日。広島原爆の日です。 どうも指揮者のロイトメさんが、「平和記念式に出たい」「広島で演奏会をしたい」などの希望を持たれていたらしく、合唱連盟がそのバックアップを行うことになったようです。
 演奏会はすばらしいものだったのですが、私自身は別のところで働いていて聴くことができませんでした。世の中にはすばらしい合唱団がたくさんあること、すばらしい曲もまだまだたくさんあること(リハーサルを聴いて)、そのことを実感したくたびれた一日でした。

 さて、この日朝5:30に起床し、平和公園に行く準備を始め、6:50ぐらいに平和公園へ着きましたが、既にたくさんの人であふれかえっています。外国から来られた人の姿もたくさん見られました。年々増えていっているでしょうか? そんな感じを抱きます。
 8:15が近づき、広島市長の平和宣言の頃になると、どこからかデモ隊のシュプレヒコールが聞こえてきます。遠くから聞こえてくるので、何を言っているかよくわかりませんでしたが、一部聞き取れたのは「麻生総理大臣は出て行け〜」みたいなことでした。それ以外にデモ隊は何を叫び、何を主張したかったのかは知りませんが、式典の最中や、せめて8:15の黙祷の時ぐらいは静かにしていただきたかった。黙祷をしながら、今この瞬間になぜ叫ぶことができるのか、私の理解をはるかに超えていました。「信じれ〜ん」とこちらも叫びたくなりました。この日一番悲しく情けなかったことです。

 この日一日、私の頭の中は、「わたしは〜、ただ信じるしかない〜」の旋律がずっと流れていました。
 世の中のたくさんの、それこそ人の数の何倍もの数ほどある「希望」や「願い」は、それぞれ1人の人間の個々の心の中で醸成されていくものだと私は思います。様々な暗い出来事や絶望が目の前にあっても、自分の中の希望を大切に育てていかない限り、光はきっと見えてこないのではないかと・・・・思うのです。暗さや、絶望も人間の一部なんでしょうね、それを正面から見ようとしないと物事の本質は見えてこないのかもしれません。 
 へへっ、何か訳のわからんことを書き始めたので、今日はこの辺で。

 平和を願う日にふさわしい音楽は、何でしょう。まあ、たくさんありますから人それぞれですね。では、今日の私は、ラインベルガーのAbenndliedをあげておきましょう。たまたま、今合唱団あるで歌っています。いい曲ですよね。・・・・・・(過去コラムを調べている)・・・・・・以前のコラムでこの曲あげてましたね、3年もコラムを続けていると(断絶時期が何回かありますが・・・)何を書いたか忘れてしまいます。
 では、あらためて平和を願うに相応しい曲は、ルネ・クローゼンの“In pace”これはすごい曲ですよね。あるで3年ぐらい前にやりました。納得してないのでまた歌いたいのですが・・・・・、いつになることやら。
               ふくはら

  ☆CDデータ
CHANDOS  Eternal Rest   CHSA 5045
Phoenix Bach Choir / Kansas City Chorale  Cond:Charles Bruffy
 

エルニーニョ 2009年08月10日(月)

   夏晴れの少なかった広島にも夏の日差しがやってきました。しかしこの晴れ間もそんなに長続きしないのでしょうね。今年、ほぼ地球の裏側のペルー沖合ではエル・ニーニョ現象が発生しているらしい。近年、天候(気象)に関しては何でもありのような状況がしょっちゅう続いているので、エル・ニーニョぐらいでは驚かなくなった自分があります。最近は、エル・ニーニョの逆のラ・ニーニャという現象もありますし、地球はどんどん大変になっていっているのでしょうか? 
 まあ、江戸時代頃は地球規模で寒い時期だったようで(日本で多くの飢饉が発生したり、ロンドンではオーロラが見られたりした)、小氷期ともいわれてるらしい。気候に関しては、20世紀があまりにも安定した時期だったというのが通説のようですが・・・・

 フランス近代の作曲家に、アンリ・トマジ(Henri Tomasi)という作曲家がいます。管楽器の曲をたくさん書いていますが、合唱曲で有名な曲が1曲あります。
 この曲には思い出があって、大学の1年だったか2年だったか・・・、NHK-FMを聴いているとこの曲が流れてきたのです。演奏はガブリエル・フォーレ少年合唱団。当時の私の耳には、「何と官能的な曲なんだろう・・・」と頭に一撃を食らったような、ショッキングな出来事でした。その強烈な印象が忘れられず、その後YAMAHAに籠もって、輸入楽譜の注文を趣味のようにし始めたとき、真っ先に注文した楽譜の一つがこの曲でした。
 まだ曲名を書いてませんでしたね。トマジのこの曲は、『12のコルシカの歌』という同声合唱(女声合唱)の曲です。その後コンクール全国大会で東京のLSOTがこの曲を歌って金賞をとり、広く知られるようになりました。この時のLSOTの演奏がまたすばらしい演奏だったように思います。

 前置きが長くなりましたが、最近この曲のCDを買いました。演奏もガブリエル・フォーレ少年合唱団。どうも昔レコード出でいていた名盤とは違う演奏らしく、最後まで聴くのに勇気がいるCDでした。声やハーモニーが今の私の耳にはフィットしませんでした。
 このCD、通販で買いましたが、届いたときCDのジャケットをみて、「どこかで見たことがあるような・・・・」。たぶん、以前買ったことがあるのです。実家のCD棚にあるのでしょうか、最近見てません。年を重ねるに従って、重複して買ってしまうCDが少しずつ出てくるようになりました・・・・。まずいですよね・・・。   
 眼鏡を顔につけているのに、一生懸命眼鏡を探したり。 左手に車の鍵を持っているのに、右手で鞄の中にあるはずの鍵を探したり。   ・・・・・そのうち、演奏会の日を間違えたりしないか心配です。
 

☆CDデータ
SONPACT  SPT93009
 トマジ 12のコルシカの歌
真夜中のミサ     他
ガブリエル・フォーレ少年合唱団/指揮:Therese Farre-Fizio
 

6/23 2009年06月23日(火)

   今日は6月23日、沖縄戦が終わった日です。多くの方が苦しみもがいて亡くなったこと、悲しみのどん底に生きる希望を失われたこと・・・・・、私たちが忘れてはいけない過去です。誰かが言ってました、「過去、この国(地球上)の人間に起こったこと(起こしたこと)が、将来の人間に再び起こらないと誰が断言できるでしょうか?」その通りだと・・・。


 先日、合唱団ある第23回定期演奏会を無事終えることができました。多くのお客様にご来場いただき、感謝の一言です。
 終わって一番の感想は「くたびれた〜」。こんなに疲れた演奏会は、今までになかなかありません。体力的・精神的両方でくたびれた感じでしょうか・・・・。ただ歳をとっただけなのかもしれません。
多くのお客様に楽しんでいただけたようで、その面では良かったといえるのだと思います。おそらく、かなり喜んでお客様は帰られたように感じましたが、何に喜んでいただいたのか、すばらしかったとしたら何が良かったのか、どこがダメだったのか、いつも不安になります。本当に、人間の心の底の部分で共振ともいえる揺れを私たちの歌から受け取ってもらえたのか、また、私たちがそれを私たちの歌として発信できているのか・・・・。
このコラムを読まれた方で、何か演奏会の感想がありましたら、どしどしお寄せください。

 さて、新たな活動の年度が始まります。今年度は、秋の<コロ・フェスタ(福山)>や来年春の<コーラス・ガーデンin SAGA>を新たな行事として取り組みます。何か、どんなことになるのだろうと、今からワクワクしてきます。HPでまた紹介していきますので、是非聴きにきてください。
 では、今日はこの辺で

              ふくはら
 

鈴木輝昭先生来団 2009年05月12日(火)

   合唱団あるの練習に鈴木輝昭先生が来られました。『原体剣舞連』のレッスンをしていただくためです。昨年秋、この曲に取り組み始めてからしばらく・・・、いえ、かなり長い時間、初めて取り組む鈴木先生の曲に、頭がついていかないという感じでした。和音の感覚や音の動きになれていなかった・・・・個人的にも、合唱団全体としても、漂う霧をつかむ感じです。 昨日の鈴木先生のレッスンは、そんな五里霧中の私たちの周りに漂うものを取り去ってくださったように思います。1曲1曲の部分部分がかなり明確なイメージとして、私だけでなく合唱団員みんなの頭の中に形づくられたのではないでしょうか。鈴木先生の的確な指揮ぶりもとてもすばらしかった(エラそげに申し訳ありません)。合唱団あるにとっては、新たな先生との素敵な出会いでした。本当にありがとうございました。そしてこれからもよろしくお願いいたします。

 話が少し変わりますが、
 昔、大学時代、現代フランスの作曲家(現代ではなく近代といった方が良いでしょうか・・・・)のプーランクのモテトに取り組んだことがありました。当時の私たちの大学の学生にとって、プーランクの音の動きは未知なる世界の探検に等しいものであったことをよく覚えています。「へんてこな」音の動きについていけないのです。先輩の皆さんもずいぶん苦しまれてましたから、私の所属する合唱団にとっては冒険に等しいものであったのでしょう。鈴木先生の曲に取り組んだこの数ヶ月は、まさにその時のことを思い起こしてくれるものでした。

 またまた少し変わって、
 今から25年くらい前に三善先生がNHKテレビ(教育テレビだったかもしれません)に何日か続けて出演されたことがありました。何の番組だったか・・・、インタビューのような番組だった気がします。その時、三善先生が、即興でピアノで鳴らされました。かなり現代音楽風の音とリズムだったような気がします。ピアノを弾かれた後、「今の音が美しいと思えないとすれば、それはこの音に頭がなれていないだけなのです」という意味合いのことを言われたことを印象深く覚えています。インタビュアーはその言葉に対して「慣れですか〜」と・・・・。インタビュアーにとってはきっと美しいとは思えなかったのでしょう。(ずいぶん昔の話なので、自分の中で話が変わっている部分があるかもしれません・・・・)
 私たちのこの数ヶ月の格闘は、まさに新たな世界への挑戦であったのかもしれません。まだまだその挑戦は続きます。

 思い出したことがあります。上で書いた、三善先生の出演されたテレビ番組でずっと忘れられない言葉があります。 それは、インタビュアーの「今のこの社会(今の世の中)についてどう思われますか」という質問に対して、一言、「絶望的ですね・・」と言われたことでした。それは番組の最後をしめる質問であり、答えでもありました。若くて、ぼんくらな私は、その言葉にとてもとても深い衝撃を受けてしまいました。社会科の教員になろうというぐらいですから、この社会の様々なことに疑問を感じてはいましたが、・・・・・そこで生きている私たちはどうしたらよいのか・・・・。何か悲しくなったことが忘れられません。しかし、その「絶望的」な世の中は、たぶん今も続いているのです。


 プーランクのことに触れましたので、ちょっと一言。
 大学時代に歌った曲は、『クリスマスのための4つのモテト』。超メジャーな曲です。CDもたくさん出ています。すべての演奏を聴いているわけではないので何ともいえませんが、私が一番好きな演奏は、ラター指揮のプーランクです。フランスにしては爽やかすぎる演奏かもしれませんが、その爽やかさが何ともいえずすばらしい。
 まあ、プーランクのCDは山ほどありますから、いろいろ探して聴いてみてください。


☆CDデータ
Collegium Records  COLCD108    
The Cambridge Singers / John Rutter
 

とんちんかん 2009年04月22日(水)

  新緑が美しい季節になってきました。この時期が私は一番好きかもしれません。街路樹や学校に植えられている木々の若葉が美しいので、つい見とれてしまいます。4月とはいえ、かなり暑い日もあって、そんな日は気分がめいりますが、空気が少し落ち着いてくると若葉はいっそうきれいに映えているような気がします。本当に美しい季節です。花粉が飛ばなくなっていること(私の場合、杉花粉)もありがたい・・・・・。

 さて、この時期になるとゴールデンウィークは何をして過ごすのか考えてしまいます。私の場合は、家に帰って田植えをすることが決まっているわけで、あまりワクワクはしませんが、ここ数年は空いた日を使って何とか一日だけ東京カンタートに行っています。
 最近東京ではゴールデンウィークの時期に『ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」』という音楽祭をやっています。私はまだ行ったことがありません。毎年テーマが決まっているみたいで、そのテーマによる演奏会が、朝から夜遅くまで東京国際フォーラムの複数の会場で、同時多発的に開催されているようです。それもクラシックの演奏会にしては超格安金額で・・・、そして一流どころの演奏家でです。 
 今年は『バッハ』がテーマです。昨日、はじめて今年の『ラ・フォル・ジュルネ・・・・』のウェブサイトを開いてみました。・・・・・・凄いですね。こんなにバッハの曲の演奏が聴けるなんて・・・・。うらやましい限りです。一日中これらの演奏会をハシゴできたら幸せだろうなあ・・・と思ってしまいます。しかし、ほとんどの演奏会のチケットは完売となっていました。ん〜、残念。チケットがあったとしても行くことはかなわなかったかもしれませんが、心の中では、残念な気持ちでいっぱいです。こんな企画、誰が始めたのでしょう・・・・。元々はフランスで行われている行事の日本版のようですが。

 それで今年はどうするのか。5月5日に東京カンタートに行くことができるかどうかというのが、毎年のパターンですが、今年もそうなりそうです。5月4日に考えることにしましょう。

 先日ノルウェーの映画を見に行きました。久しぶりの映画です。冬の風景がほとんどでしたが、やっぱりノルウェーはうつくしい。ああ、夏を前にまたうずき始めました。今年はヨーロッパに行くことができませんが、ノルウェーにはまたいつか行きたいものです。
 映画の話に戻します。北欧の映画をこれまでに何本かみましたが、北欧の映画にはなにやら共通するものがあります。いくつか見た北欧映画の映像が美しいことは、印象深く残っています。ひょっとすると映像というより、背景となっている風土が美しいという方が正しいのかもしれません。それとは別に、ストーリー?、脚本?に何か違和感を感じることも共通点のような気がします。ちょっと不自然な流れというのでしょうか、ぶっ飛んでいるというのでしょうか・・・・・、「え、どうしてそうなるの・・・」という感じですね。だからといって話が全くわからないわけではないのです。「とんちんかん」な雰囲気がなにやら不思議な感覚を与えるのです。これが北欧スタイルの映画なのかもしれません。見終わって、釈然としない感覚はあるものの、何か温かい雰囲気があるのも北欧の映画の特徴ですね。

 では、今日はこの辺で     ふくはら
 


- Web Diary ver 1.26 -